現在風俗業界は岐路に立たされている。バブル崩壊以降、風俗通いをするサラリーマンの数は減少傾向にあり、不況から脱却しきれぬまま2011年の東北大震災によって追い討ちを受けた。また風営法などの法律の厳格化に伴い、風俗店は淘汰されることとなった。いわゆるハコヘルやソープの類は、条例によって新規出店ができないのが現状である。今日では無店舗型のホテヘル・デリヘルが隆盛を極めている。業界自体は依然厳しい状態が続いており、次々と新しい店舗ができる一方、それ以上のスピードで多くの業者が廃業に追い込まれている。
風俗業界の広告と言えば、かつてはピンクチラシや無料案内所といったものが主流であったが、インターネットの発達と共に、風俗店も各々WEBサイトを立ち上げるようになった。ウェブサイトではお店のブランドイメージをダイレクトに伝えることができるだけでなく、基本料金やオプション、女の子の在籍情報などといった情報提供が容易に可能である。近年ではオンラインでの予約などが可能だったり、スマートフォンに対応して地図などの案内を行っているようなサイトも多い。特にホテヘルをはじめとする風俗店はその所在地が分りにくいため、こうしたリッチコンテンツはまさにこれからの風俗業界にマッチしているといえるだろう。さらにはtwitterやブログなどで風俗嬢の近況を報告したりする活動も積極的に行われている。こうした活動はコレまでの一方通行的であったお店とユーザーのコミュニケーションを双方向的なものに変えることとなり、新たなファン獲得のきっかけとなる一方、「炎上マーケティング」に代表されるような、ネットの世界ならではの落とし穴に配慮する必要が出てきた。
WEBサイトを立ち上げればすぐさま売上が伸びると言うわけではない。言うまでも無くホームページを閲覧してくれるユーザーがいなければならない。仮に新規のホテヘル店「A」がオープンしたとしよう。この「A」はホームページを制作会社に依頼し、あるいは自社で開発し、公開する。だがそれだけでホームページにユーザーが訪れる可能性は低い。確かにコアなファンなら「ホテヘル A」などといった検索ワードにてサイトに訪れてくれるかもしれない。しかし、多くのライトユーザーはそのような調べ方をしない。たとえば「風俗 五反田」であったり、「ホテヘル 難波」、「ホテルヘルス 格安」などといった具合に、各々の事情を反映したようなキーワードで検索してくるはずである。こうした状況において、ただ単にホテヘルの新規ホームページを立ち上げたからといって、検索エンジン経由のユーザーが増える、ということは極めて難しい。ならばどうすればよいのか。ここでSEOというものが出てくる。SEOとは「検索エンジン最適化」を意味する。その名のとおり、WEBサイトを検索エンジンに最適な構造にしていくことなのであるが、これが一筋縄に行かない。
まずSEOの第一歩が「内部対策」である。これはホームページ内に適切なキーワードなどを施すことなのであるが、これにはいわば「正解」というものが存在しない。厳密に言うならば「正解はあるのかもしれないが、私たちには知ることができない」のである。なぜなら、検索順位を左右するロジックはGoogleなど検索エンジンが考案したものであるが、これの大まかな仕様こそ公開されているものの、具体的に何のパラメーターがどの程度の重みで評価されているか、とかいったことは一切公表されていないのである。すなわち、私たちは経験則に基づいて「こうした方が良い」、「このチューニングは失敗だった」といった試行錯誤を繰り返しつつ、「正解」に近づいていくしかないのである。かつて検索エンジンの黎明期には、検索ロボットの精度も低かったため、例えばkeywordに「ホテヘル 難波 ホテルヘルス」などとキーワードを詰め込めば詰め込むほど効果が期待できた。だが近年では検索エンジンの精度は極めて高くなり、keywordについては、ほぼ評価されなくなった。descriptionについても、検索結果画面に表示されることはあるが、検索順位には全く影響しない。しかし、ネットで調べて出てくるような「SEO対策」は未だにこうした手法を重要であるとしている。今や全く効果がないにもかかわらずである。また、検索エンジンのSEOスパム検出精度も向上した。かつてはホームページ内に、ひたすら強調したいキーワードを羅列すればすぐさま検索順位がアップしたものだ(例えば「ホテヘル、ホテヘル、ホテヘル・・・・」といったキーワードをページ内に分りづらいように埋め込むなど)。しかし今日ではこうした手法は全く効果が無いばかりでなく、ペナルティ(検索対象から外される)を誘発する。では、どのような内部対策が重要なのか。htmlの文法はある程度正しい方がよい。だが、多少間違いがあっても検索順位が大きく下落するようなことはない。現に何年も前に作られた、間違ったhtmlに基づくサイトが検索上位に来る、といったことはよくある話である。それよりも、ページ内の「コンテンツ」が重要である。たとえば、「ソープランドについて」というページの中で、ピンサロについて延々と描いたとしても、SEO的にはあまり意味が無い。ページのタイトルと内容が一致していないためだ。ソープランドに関するページであるならば、ちゃんとソープランドについて書かなければならない。むろん、過剰なキーワードの詰め込みは禁物だ。さらに、ページのボリュームを増やすことも重要。ソープランドのページを作ったならば、「雄琴ソープランド」「吉原ソープランド」などといった地域ごとのコンテンツを制作するのも効果的だし、「潜望鏡とは」といった用語解説ページや「ソープランドの相場」といったコンテンツを作成するのも良いだろう。あるいは「全国ソープランド体験記」などといったブログコンテンツを設けるのも良い。「○○というソープランドでのプレイは云々」といったことを毎日書くのだ。ブログだからページの追加も簡単だし、コンテンツが充実してくる。コンテンツが充実すればあらゆるキーワードでユーザーが訪問してくれる機会が増える。在籍の女の子にブログを書かせたりするのは、こうした効果を狙ってのことでもある。
内部対策と同様に重要視されるのが「外部対策」である。具体的には、他のサイトから自サイトへのリンクを増やす行為である。なぜこれが重要かと言うと、簡単に言えばGoogleなどの検索エンジンは他サイトからのリンク(バックリンク)を、そのサイトへの「投票」だと見なしているからである。票を多く獲得できるサイトほど有益なサイトであろう、というポリシーに基づいて、検索順位を割り出している。したがって、外部リンクを増やすことはすなわち、自サイトの検索順位をアップさせることに繋がるのだ。では、バックリンクを増やすにはどういった方法が考えられるか。一番理想的なのは、クチコミなどによって一般ユーザーが自発的にリンクを設置してくれることである。いわゆるナチュラルリンクというもので、これが検索エンジンからの評価が最も高い。しかし新参の風俗サイトがナチュラルリンクを大量取得することは難しい。そこで相互リンクなどが次に考えられる。アダルトサイトや風俗情報サイトと相互リンクをすることで、リンクを獲得するのであるが、これはなかなか時間の掛かる作業である。Yahooカテゴリーなどのディレクトリ登録もできれば行いたいが、アダルト関連は審査料が高めに設定されているケースが多いことから、個人レベルではなかなか手が届きにくいだろう。最終的にはSEO業者よりバックリンクを購入するのが最も手っ取り早いが、業者が販売するリンクも質にムラがある。酷い場合だと、掲示板への無作為な投稿をリンクだと称するようなケースもある。優れたバックリンクとはアンカーテキストを伴い、なおかつリンク元のページ内容が自サイトと関連があることが必要である。例えば、「デリヘル」のサイトが「ペット販売」のサイトからリンクを受けていたとしても検索エンジンからの評価は低い。関連性が乏しく、評価に値しないと判断されるためだ。デリヘルのサイトなら、デリヘルのサイトからリンクを受けるべきである。少なくとも風俗・アダルト関連のサイトからのリンクであることが望ましいだろう。全く関連の無いサイトからのリンクがすなわちスパム扱いになるとは限らないが、労力・費用の割に効果が少ないと言えるだろう。可能な限り、SEO業者がどのようなリンク元サイトを扱っているかを下調べをした方がよいだろう。